「1匹の猫から次へと広がる」
小説家のアーネスト・ヘミングウェイがそう言い残したように、猫は一度共生するとその魅力がよくわかり、たちまち“愛猫家”になるものです。
筆者の妻は猫と暮らす前「引っかかれそうで怖い」「懐かなそう」「冷たそう」などと偏見のオンパレードでした。
でも、いざ猫と暮らすと「超かわいい。かわいくてたまんない」「私を癒してくれるのはこの子だけ」(おいおい……)「昔はノラ猫が眼中に入らなかったけど、今は見つけるとうれしい」などと完全に猫好きへと変貌を遂げています。
さて、ペットフード協会の2018年度調査によると、国内で飼われている猫は推定約964万9000匹。
犬は毎年飼育数が減少していますが、猫の飼育数はここ3年ほど増加傾向にあります。
では、猫と暮らしている人は、どれくらいの猫を飼っているのでしょうか?
ツイッターでアンケートをしてみたところ、下記のような結果になりました。
何匹の猫と暮らしていますか?#猫統計
— 猫雑誌編集者 (@NekoG_staff) December 30, 2018
回答者数は1359人で、その半数が1匹の猫と暮らしています。猫が魅力的な動物とはいえ、飼育数が増えるほどお世話の手間もお金もかかりますから、1匹だけに留めておくのは妥当と言えるでしょう。
多頭飼いのメリットは主に以下の3つだと思います。
遊び相手がいるので退屈しにくい
追いかけっこなどをして運動量が増える
寄り添って寝たり毛づくろいをしたりと仲むつまじい姿を見られる
ただし、これらは猫同士の相性が良い場合に限ります。相性が悪い場合は、相手の存在がストレスになってしまい、猫も飼い主も不幸せになってしまいます。
「1匹だけだと留守にしている時、さびしいと思うから」
そんな理由で2匹目の猫を迎え入れようと考える飼い主さんは少なくありません。
でも、猫はもともと単独生活を営む動物。留守番を苦にしませんし、仲間がいなくても「さびしい」とは思いません(ただし飼い主さんと離れることで分離不安を起こす猫はいます)。
先住猫がいて、もう1匹猫を迎え入れようと検討している方は、猫の性格を今一度考えてみましょう。
猫がかなり甘えん坊だったり、臆病な性格だったりする場合は要注意です。
2匹目の猫を迎え入れようと思っているなら、猫を保護している猫カフェやシェルターに行ってみましょう。猫がしっかりと飼えるかどうか審査を受け、問題なければ「トライアル飼育」ができます(当然ですが、その猫を飼うつもりがないのにトライアル飼育をするのは厳禁です)。
その際、先住の猫が極端に怯えたり攻撃的になったりするようでしたら、迎え入れるかどうか熟考しましょう。
多頭飼いができなくてもガッカリする必要なんてありません。
“今いる子”にたっぷりと愛情を注げばいいだけです。