猫の嗅覚はハンパない!?

猫はあらゆるものを嗅覚で判断している!

嗅覚がすぐれている動物といえば、多くの方は犬を思い浮かべるのではないでしょうか?
犬は人間よりはるかに秀でた嗅覚で、麻薬探知犬や災害救助犬として活躍しています。

さて、我らが愛する猫の嗅覚はというと、犬ほどではありませんが、人間の数万〜数10万倍以上と言われています。
飼い猫は視覚や聴覚を失っても、飼い主がしっかりとケアをすれば、生活することができます。でも、嗅覚を失ったら、生きていくことは非常に難しくなります。
なぜなら、猫は飼い主も仲間も、そしてゴハンもニオイで判断しているからです。
裏を返せば、それだけ嗅覚がすぐれているということなのです。

地獄耳ならぬ地獄鼻なんです。 ©shutterstock/schankz

 

猫がニオイを感知する仕組み

ニオイの分子が鼻腔に入ってくると、鼻腔上部にある嗅細胞に届きます(嗅細胞はニオイ分子を感知する嗅線毛と呼ばれる細い毛を、鼻腔に向かって伸ばしています)。
嗅細胞は嗅球から伸びている嗅神経に電気信号を発し、それが脳へと伝わり、ニオイを感知します。
人間に比べて、猫の嗅上皮(鼻腔の上部にある皮膚で、ニオイを感知する嗅細胞があります)は約7倍、嗅細胞の数は5倍以上あります。

毛色の濃い猫のほうが嗅覚が発達している!?

黒猫はとくに嗅覚がすぐれている!? ©Shutterstock/NANCY AYUMI KUNIHIRO

ペットフードメーカーのロイヤルカナン社の研究で、濃い毛色と薄い毛色ならば、前者のほうが嗅覚が発達していることが判明しています。
これは毛色の濃さと、脳の嗅葉(色が濃いほど嗅覚が発達していると言われています)の濃さが比例していることが理由と考えられています。

猫が帰宅したあなたをクンクン嗅いでいる姿は愛らしい限りですが、
当の猫はどこに行ったのか、何を食べてきたのか、誰と会ったのか、探偵のごとく調査しているのかもしれませんね。