猫の五感で一番すぐれているのは「聴覚」

20m先にいるネズミの音も探知!

キャットフードの袋を開けたときに限って飛んできたり、家族の帰宅をいち早く察知したり……。
猫を飼っている人は、その耳の良さに驚いたことがあるはずです。
でもじつは、低音を聞き取る能力は、人間や犬と大差ありません。敏感なのは高音。例えば猫の獲物であるネズミが発する高音は、20m先にいても探知できます。

なかにはこんなに房毛(耳に生えている毛)の長い猫もいますが、聴力に関係があるかどうかはわかりません。 ©Shutterstock/liza scott 2

 

猫の耳が良い理由

01.耳の神経が多い

耳の神経が集中。 ©Shutterstock/schankz

猫の神経のなかで、生後いち早く発達するのが、音を脳に伝達する神経。その数も人間より1万本多く、4万本あることがわかっています。

 

02.耳の筋肉が発達している

猫は“耳マッチョ”なのです。 ©Shutterstock/marinini

音を集める器官である耳介(じかい)の筋肉が非常に発達していて、耳を180度回転するのもお手のもの。効率的に集音することができます。

 

03.両耳を別々に動かせる

耳を左右別々に動かせる。 ©Shutterstock/Ermolaev Alexander

左右の耳を別々に動かせるため、音源を正確に探すことができます。そのずれは人間が4.2度、犬が2.3度なのに対し、猫は0.5度しかないと言われています。

 

動物の可聴範囲

猫はほかの動物に比べて可聴範囲の広い動物。高音にいたっては人間の3倍以上の可聴域を誇り、微妙な音程の違いまで聞き分けることができます。猫の五感のなかで、聴覚は最もすぐれていると言えるでしょう。

 

猫がおもむろに玄関に駆けていった直後、家族が帰宅した……という経験がある人は、多いのではないでしょうか?
あれは家族の足音、エレベーターや門扉が開く音などを察知しているわけです。
なんにせよ、愛猫のお出迎えは愛らしく、見た瞬間、疲れが吹き飛びますよね。