ご存知ですか? 正しい猫シャンプーの仕方

正しいシャンプー方法をマスターしよう!

ほとんどの猫はシャンプーが苦手ですが、被毛の汚れや皮脂はブラッシングだけでは落としきれません。
長毛種の場合、2か月に1回は体を洗ってあげましょう。
ただし、猫のシャンプーにはちょっとしたコツがいります。
ぞんざいに洗ってしまうと、汚れを落としきれなかったり、猫がますますシャンプー嫌いになってしまうことも。
そこで、ちば愛犬動物フラワー学園・キャットプロコース講師の花島秀俊先生に、正しい猫のシャンプー方法を教えていただきました。

監修/花島秀俊(ちば愛犬動物フラワー学園・キャットプロコース講師、CATオアシス代表)
写真/PASH

 

【事前に用意しておくもの】
・ドライヤー(被毛をスピーディに乾かすために必要)
・タオル(猫の体を十分に包めるゆとりのあるサイズが○)
・シャンプー&リンス(人間用ではなく、ペット用シャンプーを。シャンプーとリンスがセットになっているものがオススメ)
・スポンジ(猫の体を洗う時に必要。人間用の柔らかいものを使いましょう)
・ブラシ(シャンプー後、ブラッシングしながらドライヤーを使えば、より早く被毛を乾かせます)

 

シャンプーの手順

①お尻からそっとお湯をかけるお湯の温度は36〜38度に設定し、猫から離れた場所で開栓します。急に強いシャワーを浴びせると驚いてしまうので最初は弱めにして、お尻からそっとお湯をかけましょう。

 

②ノズルを近付けて体全体を濡らす
お尻から首に向かってお湯をかけます。お湯が飛び散らないよう、ノズルを猫の体に近付けるのがコツ。被毛だけでなく表皮までしっかりと水分を含ませるようにしましょう。

 

③頭や顔はスポンジで濡らす
顔に直接シャワーを当てると、目や耳にお湯が入ってしまうので× スポンジにぬるま湯を含ませて、慎重に頭や顔を濡らしましょう。目やにやあごの下の汚れは、ふやかしてからのほうが落ちやすいので、最後にやるのがポイント。

 

④体全体にシャンプーをかける
シャンプーを猫の体全体にかけます(原液のまま使うものと、薄めて使うタイプのものがあります)。一部分に集中しないよう注意。かけ終えたら指先で手早く泡立てます。

 

⑤マッサージするように洗う
指の腹でマッサージするように洗っていきます。被毛の汚れだけでなく皮脂を取りのぞく必要があるためていねいに。長毛の猫は毛がもつれないよう毛並みに沿って洗うのがコツ。

 

⑥おなかやお尻を洗う
お尻は汚れがたまりやすいのでしっかりと洗いましょう。おなかは敏感な場所なので皮膚にツメを立てたり、強くこすりすぎたりしないよう要注意。

 

⑦シッポも忘れずに洗う
シッポは洗い忘れてしまいがちなパーツですが、皮脂腺があるためベトベトしていることがあります。付け根から先端まで入念に洗っておきましょう。

 

⑧ツメの生え際や肉球を洗う
前足は両手の指を使ってしっかりと洗います。肉球はもちろん、指と指のあいだも洗いましょう。後ろ足は片手で足の付け根を押さえながら少し持ち上げ、もう一方の手で洗います。

 

⑨スポンジで顔やアゴの下を洗う
顔はデリケートなので直接シャンプーを付けるのはNG。シャンプーを含ませたスポンジを使うか、ほかの部分で泡立てたシャンプーを指に付けて洗います。ゴシゴシこするのではなく、なでるようにして洗うのが大事。アゴの下も忘れずに洗いましょう。

 

⑩すすぎ残しが ないようしっかり洗い流す
最初にお湯をかけたときと同様、猫を驚かさないためにノズルを体につけてお尻からすすぎます。シャンプーが残ると皮膚の赤みやかゆみの原因になるので、入念に洗い流して。

 

⑪スポンジで 顔や頭を洗い流す
顔周りはぬるま湯を含ませたスポンジで洗い流します。目や耳などに泡が入らないよう気を付けて。また、耳の後ろはシャンプーが残りやすいので、しっかり洗い流しましょう。

 

⑫タオルで包み込むようにして水分を取る
すすぎが終わったら猫をタオルで包み込み、指の腹でマッサージするようにして水分を取ります。ここでできるだけ水分を取っておくと、ドライヤーを使う時間を短縮でき、猫の負担も少なくなります。

 

⑬ブラッシングしながらドライヤーで乾かす
猫から離れた場所でドライヤーのスイッチを入れ、温度も風量も低めに設定。1か所だけ乾かそうとせず、毛の流れに沿ってブラッシングし全体的に乾かしましょう。最終的に湿り気がなくなるまで完全に乾かして。

 

【ポイント】
汚れを十分取るため シャンプーは2回に分けて行う

猫のシャンプーは下洗いと本洗いの2回行うのが基本。とくに被毛が汚れやすい長毛種や久しぶりにシャンプーをする猫の場合は、2回に分けて洗い、しっかりと汚れを取りましょう。ただ、シャンプーは非常にストレスがたまりやすいのも事実。1回目のときに愛猫が何度も暴れたり逃げだそうとしたら、無理に2回洗うのは止めましょう。

定期的かつ適切にシャンプーをしてあげることで、被毛は驚くほど美しくなります。
ただしシャンプー時に愛猫が極端に嫌がり、自分の手に負えない場合は、プロのトリマーに任せるのがオススメ。
猫の扱いやトリミングに長けたトリマーだと、とくに安心です。

【取材協力】
「CATオアシス」
千葉県 千葉市花見川区 瑞穂3-2-8
TEL:043-216-3928
営業:10:00〜18:00
料金:短毛猫・6000円〜、中間毛猫・7000円〜、長毛猫・8000円〜
定休日:水、木
http://cat-oasis.jp/

○系列店
ペットサロン「キティボックス」
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TEL:043-256-0411
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料金:短毛猫・6000円〜、中間毛猫・7000円〜、長毛猫・8000円〜
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http://kittybox.co.jp/