猫の食事回数は多いほうが良い3つの理由

猫の飼い主のみなさん、愛猫に1日何回フードを与えていますか?
おそらく朝と晩の2回にしている方が多いのではないでしょうか。

実際にツイッターでアンケートをしたところ(回答数481票)、50%弱が「1日2回」という回答でした。

 

でも、猫のフードはできるだけ小分けにして与えたほうが好ましいことをご存じでしょうか?
理由は3つあります。

 

理由1「猫はもともと少量頻回、食事をする動物」

猫は小型の哺乳類かつ単独で狩りを行うため、小型の獲物しか捕食することができません。
そのため1日に何度も狩りをする必要があるのです。
たとえばハツカネズミの可食部は30kcal程度しかないため、猫に必要なカロリーを満たすためには10匹程度食べる必要があります。
“一度にたくさん食べることは、猫本来の食性とは異なる”ということになります。

 

理由2「一度の食事量が多いと肥満につながりやすい」

人間同様、猫は一度にたくさんのフードを食べると、血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌されます。そして余分な糖は脂肪として蓄積されます。これを繰り返せば、当然肥満になってしまいます。

 

理由3「食事と食事の間隔が長いと、体が脂肪を溜め込みやすくなる」

空腹時間が長く続いた状態で食事をすると、血糖値が急上昇。それを抑えるためにインスリンが大量に分泌されます。しかし、インスリンは余分な糖を脂肪に変えて蓄える働きがあるため、これが続くと太りやすくなってしまいます。

 

こうした理由から、猫のフードは小分けにし、できるだけ給与回数を増やすのが理想です。

1日分のフードを器に入れておくと食事回数が増えると言われていますが、なかには一度にたくさん食べてしまう猫もいます。また、夏季などはフードを出しっぱなしにしておくと傷みやすいため要注意です。

キャットフードは総量を変えず小分けにして与えるのが理想。

 

日中、家を空ける方は、起床直後、家を出る直前、帰宅直後、就寝前と4回に分けてフードを与えてみてはいかがでしょうか?

文/奥田直樹(ペットフード販売士、愛玩動物飼養管理士)

参考文献/ペット栄養管理学テキストブック

 

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